北の空の星は本当に反時計回りに動いて見える?


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北の空の星は本当に反時計回りに動いて見える?太陽・月・星のこよみ

我が家のポスターをご紹介します!

火星探査機、キュリオシティ。たった1機で火星を奔走し、地球を見上げているという構図に、ロマンを感じます。

すりガラスのドアにこのポスターを貼ってしまったものだから、廊下が暗くなったと家族からは不評です。でも、素敵な写真ですよね?いつも心に宇宙のような広がりをもっていたいものです。実際、部屋の中が素敵な空間になりました。

実は、このポスターは月光天文台が発行した2014年のカレンダーの表紙なのです。小中学校などで、お子様がカレンダー購入の封筒をもらってきた案内をみたことがある方もいるかもしれませんね。

月ごとのカレンダーの上半分は美しい天文の写真、下半分は月の満ち欠けや天文ニュースなどが記載されています。裏面には、「今月の星空」「観測ガイド」「天象ハイライト」など。情報が満載です。

また、キュリオシティについては、こちらからご覧いただけます。NASAによる公式のHPです。時間があったらアクセスしてみてくださいね。

そのホームページの中にある画像の中から1枚をご紹介。キュリオシティが走り回る火星と、今回のお話に登場するある星が写っています。
火星の空

(出典:NASA)

さて、あるとき10歳の息子が「冬の大三角」や「冬のダイヤモンド」と呼ばれる一等星の名称を暗記している姿を見かけました。数日後、暗記内容を確認してみました。結果は・・・しどろもどろ、星座と星の組み合わせが違う、星の並び方が違う。

ピッキーン。なんじゃそりゃぁ!

私のお節介モードが発動しました(実は、私は理科の教員なのです)。

「一緒にカレンダーの星空の図にしるしをつけてみよう!」と、息子に提案しました。



 

星空の図にしるしをつけてみよう!

冬のダイヤモンドは、以下の6つの1等星からなる形です。
  1. オリオン座のリゲル
  2. おおいぬ座のシリウス
  3. こいぬ座のプロキオン
  4. ふたご座のポルックス
  5. ぎょしゃ座のカペラ
  6. おうし座のアルデバラン
カレンダーの星空の図から星を見つけて、赤い線で結んでみました。

かめのこマークみたい!

ついでに、北の空で有名な北斗七星とカシオペヤ座も、線で結んでみます(図1)。

1月の北の星空

(出典:「太陽・月・星の暦」を一部改変1)

図1. 1月の星空

2月1日。1月の裏面と同じように「冬のダイヤモンド」と北斗七星、カシオペヤ座を線で結びます(図2)。

2月の北の空

(出典:「太陽・月・星の暦」を一部改変2)

図2. 2月の星空

3月1日。

1月、2月の裏面と同じように「冬のダイヤモンド」と北斗七星、カシオペヤ座に線を結びます(図3)。

3月の北の星空

(出典:「太陽・月・星の暦」を一部改変3)

図3. 3月の星空

3か月分の星図にしるしをつけ終えることができました。

「OK!準備完了。じゃぁ、一緒に見ていこうか」

 

 

私と息子の会話(ほぼ忠実に再現)

私:この3枚の図を比べてみて?「冬のダイヤモンド」はどのように動いているかな

(左から1月、2月、3月)。

1月の北の星空 2月の北の星空 3月の北の星空

息子:あ!冬のダイヤモンドが右に移動しているよ。

私:そうだね。じゃあ、青い線の北斗七星とカシオペヤ座を見てみて。

息子:カシオペヤ座はWの形をしているんだね。

私:そうね。北斗七星は、何の形に見える?

息子:神社で手を洗うところにある、水をすくう「なべ」。

私:なべじゃないよ。「ひしゃく」って言います。ちなみに、柄杓(ひしゃく)は、これのことね。

ひしゃく

(出典:Wikipedia)

ここで、1月(左図)と2月(右図)の星空の2枚だけ見せました。

1月の北の星空 2月の北の星空

私:北斗七星とカシオペヤ座、3月の星空では、どこに描かれていると思う?

息子:(しばらく考え中・・・)北斗七星が下に、カシオペヤ座が上に動く!つまり、この辺りにあるはず!

息子が指をさした辺りに、3月の星図での北斗七星とカシオペヤ座がありました。

1月と3月の北の星空(合成)

(出典:「太陽・月・星の暦」を一部改変4)

図4.1月と3月の星空を合成した図

私:おお!すごいねぇ!大正解! じゃあ、北斗七星とカシオペヤ座の間に、何がある?

息子:ん~と・・・北極星?

私:そうそう。北斗七星とカシオペヤ座の動き方で、何か気がつくことないかな?

息子:そうか、真ん中にある北極星を中心に、反時計まわりにまわってるんだね!

私:おお!よく気がついたねぇ!

 

 

理解は、知識と経験から

知識とは知っていること。または、ただ暗記しているだけのこと。でも、その知識は本当なのでしょうか。私は、確かめずにはいられない子でした。

「やっぱり、本当だったんだ」

「思った通りにならないなぁ。なんでだろ?」

みなさんもそんな風に考えたことはありませんか?そういう経験が記憶として、色濃く頭の中に残るのです。

息子は、「北の空の星は、反時計回りに動くこと」を習っていました。これは知識です。上記のやり取りの中で、息子は自分が新発見をしたかのように自慢げでした。確かに、2枚の図から彼が見出した法則は、彼のなかでは新発見です。

得られた発見と、塾や学校で習っていた知識が一致したのです。「体験から見つけ出した法則と知識が一致した。だから、北の空の星は反時計回りに動くことが正しいとわかった」のです。

理解は、知識に体験が加わって成り立つものだと思うのです(図5)。

知識+理解=経験の図

図5.知識+経験→理解

蛇足ではありますが、科学は「疑うこと」からはじまります。その知識は、本当に正しいのか? アタリマエは、本当にアタリマエなのでしょうか。みなさんも、確かめてみませんか?

もし、おや?なんか違うぞ?と思うことがあれば、ぜひ教えてくださいね。そのときは、私たちリカバンクと一緒に考えてみましょう。

 

謝辞

本稿の1)2)3)4)に使用した「太陽・月・星のこよみ」カレンダー裏の星座図画像につきましては、公益財団法人 国際文化交友会 月光天文台より協力を賜り、特別に掲載を許可していただきました。心から感謝申し上げます。

 

参考元

1)2)3)4)の星座図は公益財団法人 国際文化交友会 月光天文台より特別に掲載を許可していただいております。該当する画像の二次利用はできませんのでご了承下さい。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
このコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。


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