ポカリスエットで信号反応「青いフラスコの実験」をやってみた!


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ポカリスエットで信号反応「青いフラスコの実験」をやってみた!

ポカリスエットの信号反応 

[注意]水酸化ナトリウムは劇物に指定されています。取扱には十分な注意が必要です。

化学反応は色々な種類がありますが、その中でも繰り返し起こるちょっと変わった反応があります。その1つに「信号反応」という繰り返し色が変化する反応があります。今回紹介する「青いフラスコの実験(blue bottle experiment)」は1963年にCampbellが紹介したちょっと有名な実験。これを日本人なら大抵の人が知っているポカリスエットでやってみました。

ポカリスエットで信号反応をしてみよう!

スーパーや自販機で買うことができるポカリスエット、これを使って実験をしてみましょう。なお、この実験には劇物の水酸化ナトリウムを使用しますので、安全に十分留意して行う必要があります。

【必要な材料】

  • ポカリスエット 30mL(できれば新品のほうが良い)
  • 水酸化ナトリウムNaOH 1.0g
  • 水 70mL
  • メチレンブルー溶液 2,3滴

水酸化ナトリウムやメチレンブルー溶液は薬局で購入可能です。なお、メチレンブルー溶液は観賞魚の白点病薬に動物用医薬品として売れらていますので、ペットショップなどでも購入することができます。

ポカリスエットの信号反応の試薬

【必要な器具】

  • 三角フラスコ+ゴム栓(※演示実験ではペットボトルも便利です)
  • 駒込ピペット(スポイトでも代用可)
  • 薬さじ
  • メスシリンダー
  • 電子天秤

その他、水酸化ナトリウムを使いますので、白衣と防護メガネもお忘れなく!

ポカリスエットの信号反応の試薬

 

①材料を用意しよう。

まずは材料を測定して用意しましょう。メスシリンダーでポカリスエットを30mLを測りとります。できれば新品のポカリスエットを使いましょう。

ポカリスエットの測定

メスシリンダーで測ると水面が表面張力で盛り上がります。水面の下の部分で測りましょう。

ポカリスエットをメスシリンダーで測定したところ

同じように、今度は水を70mL測りとりましょう。

水の測定

水で測定したところ

次に水酸化ナトリウムを測りとります。強塩基性ですので、必ず白衣・防護メガネをつけましょう。

水酸化ナトリウム

[注意]水酸化ナトリウムは劇物に指定されています。取扱には十分な注意が必要です。

三角フラスコを電源の入った電子天秤に乗せ、数値をゼロにあわせてから、水酸化ナトリウムを素早く測りとりましょう。水酸化ナトリウムは空気中の水蒸気を吸収してしまうので(潮解)注意が必要です。

水酸化ナトリウムの計量

水酸化ナトリウムは1.0g使いますが、厳密でなくても大丈夫です。

水酸化ナトリウムの計量

この三角フラスコに、先ほど測りとった水70mLを加えて水酸化ナトリウムを完全に溶かし、水酸化ナトリウム水溶液を作りましょう。

水を水酸化ナトリウムと混ぜる

さらにこの中に、ポカリスエット30mLを加えましょう。

水酸化ナトリウム水溶液にポカリスエットを入れる

これで材料は準備完了です。

 

②メチレンブルー溶液を加えよう。

今回の実験の主役はポカリスエットですが、もう一つ今回大事な材料がメチレンブルー溶液です。これを2,3滴入れましょう。最後にゴム栓をしてしっかり密閉することもお忘れなく。

メチレンブルーを入れたところ

 

③待て!

さて、メチレンブルー溶液を入れてフラスコを振ると、(当たり前ですが)綺麗な青色になりました。「青いフラスコの実験(blue bottle experiment)」と呼ばれる所以ですね。

ポカリスエットの信号反応

これをしばらく放置すると・・・

ポカリスエットの信号反応 ポカリスエットの信号反応 ポカリスエットの信号反応 ポカリスエットの信号反応 ポカリスエットの信号反応 ポカリスエットの信号反応

透明な無色の液体に戻ってしまいました!

 

④振れ!

さて、無色に戻ってしまったポカリスエット溶液ですが、もう一度青色に戻してみましょう。

やることは単純!栓が閉まっていることを確かめて、思いっきり振ってみましょう。

ポカリスエットの信号反応 ポカリスエットの信号反応 ポカリスエットの信号反応 ポカリスエットの信号反応

 この実験、振った後また放っておくと再び無色になります。何回か繰り返し行うことができる不思議な実験です!

 

ポカリスエットと観賞魚の薬で起こるカラクリ

不思議といえば、ポカリスエットに観賞魚の薬であるメチレンブルー溶液を入れること自体不思議なことですが、ここに水酸化ナトリウムを加えることで繰り返し行える信号反応。この仕組みはちょっと複雑なので、読み飛ばしても構いません。

この実験のカギは、ポカリスエットの中に入っているグルコースという糖です。

メチレンブルー溶液は魚の薬になりますが、これはメチレンブルー溶液に殺菌効果があるからです。その正体は「酸化」です。メチレンブルーは酸素と反応して青色になります。

 メチレンブルー

メチレンブルー溶液にただポカリスエットを入れても何も起こりません。しかし、水酸化ナトリウムを入れてメチレンブルー溶液をアルカリ性にしておくと、ポカリスエットに含まれるグルコースはグリコシドイオンに変化し、還元性をもちます。

グルコース

すると、酸化された青色のメチレンブルーがグリコシドイオンによって還元され、ロイコメチレンブルーという無色の物質に変化します。このとき、グリコシドイオンはグルコン酸イオンに変化します。

ロイコメチレンブルー

 しかし、フラスコを激しく振ることで、無色のロイコメチレンブルー(還元型)はフラスコ内にある空気に含まれる酸素と再び反応し、青色のメチレンブルー(酸化型)に戻ってしまうのです。

メチレンブルーの反応

ロイコメチレンブルーの酸化

したがって、このポカリスエットによる「青いフラスコの実験」をまとめると以下のようになります。

メチレンブルーの反応

 

ちょっと驚かせたい演示実験にはオススメ!

ポカリスエットに含まれるこのグルコースは、ヒトはもちろんのこと、すべての生物が体の中でエネルギーを作り出すために必要な、とても重要な物質です。仕組みは少し複雑ですが、その色が青くなったり無色になったりする様子は大変に興味深く、初めて見る人も関心を寄せてくれることでしょう。酸化還元反応の一種ですが、科学実験ショーなどにもオススメです。

 

参照

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